契約書作成の注意点|履行期限、存続期間

1.履行期限、存続期間

履行期限は、売買契約など1回限りの契約に記載しておくものです。

存続期間とは、賃貸借契約など継続的な契約の際に記載しておくものです。

これらの条項を設けることにより、相手方の不履行を容易に証明できるようになります。

例)第〇条(履行期限)

乙は売買代金100万円を平成〇年〇月〇日までに甲方に持参もしくは送金して支払うものとする。

契約書作成の注意点|解除

2.解除

契約の不履行による解除の他、当事者で解除事由を定めておくことができます。

また、解除につき催告を要しない旨を規定することにより、催告をせず即解除することもできます。

例)第〇条(契約解除)

甲または乙が本契約に基づく債務につき不履行をなした場合、相手方は何らの催告も要せずに、直ちに本契約を解除することができる。

契約書作成の注意点|損害賠償

3.損害賠償

本来、損害が発生した場合、不履行の事実と損害の程度に基づき損害賠償を請求していきますが、このうち、損害の程度については容易に証明できるものではありません。そこで、予め損害賠償の額を定めておく(損害賠償額の予定といいます)ことにより、損害の程度の証明を省略して、予定していた損害賠償額を請求することができるようになります。

例)第〇条(損害賠償)

甲または乙に本契約上の債務不履行があり、契約が解除された場合には、甲または乙は、不履行をした相手方に対し、金100万円の損害金の支払いを求めることができる。

契約書作成の注意点|保証

4.保証

契約の相手方の信用力が低い場合など、信用力補強のために保証人を定めることがあります。

なお、契約は口約束でも有効であるのが原則ですが、保証契約については口約束では無効であり、必ず書面により契約をしなければなりませんのでご注意ください。

例)第〇条(連帯保証)

連帯保証人丙は、将来乙が本契約に基づき、甲に対して負担する一切の債務につき保証し、乙と連帯して履行しなければならない。

契約書作成の注意点|危険負担

5.危険負担

危険負担は不動産、動産の売買の際に必要となる規定です。売買の目的物を買主に引き渡す前に、滅失した時は、売主が損害を被ることになるのが一般的といえます。

例)第〇条(危険負担)

甲または乙の責めに帰すことのできない事由により本件建物が滅失または毀損したときは、一切の責任は甲に帰すものとする。

契約書作成の注意点|担保責任

6.担保責任

売買の目的物に、隠れた瑕疵が発見された場合の責任規定です。

責任範囲を狭めたり、責任そのものを排除することもできます。

例)第〇条(担保責任)

甲は乙に対し、本件不動産につき、契約締結の日から1年間瑕疵担保の責任を負うこととし、右期間経過後は一切責任を負わないものとする。

契約書作成の注意点|費用の負担

7.費用の負担

契約には様々な費用が発生します。取引によって発生する租税や、諸費用など含めて、誰がどのように負担するのか、正確に定めておくことが望ましいといえます。

例)第〇条(費用負担)

所有権移転登記に必要な登録免許税、登記申請に要する諸費用は乙の負担とする。

契約書作成の注意点|期限の利益

8.期限の利益

期限の利益とは、所定の期限に至るまでは履行しなくてもよいとするものです。金銭消費貸借や賃貸借契約など継続的契約には、必ず記載しておくことが望ましいでしょう。なお、期限の利益喪失事由は、当事者で自由に定めることができます。

例)第〇条(期限の利益喪失事由)

下記の事由が生じた場合には、乙は甲からの通知催告がなくとも当然に期限の利益を失い、直ちに残債務を一時に弁済しなければならない。

@利息の支払いが遅延した場合

A本契約内容に違反した場合

契約書作成の注意点|裁判管轄

9.裁判管轄

取引の相手方の住所により、管轄する裁判所が異なる場合があります。そのため、遠隔地の相手方と契約する場合には、裁判管轄についても定めておくことが望ましいといえます。

例)第〇条(裁判管轄)

本契約に関して、訴訟の必要が生じた場合には、甲の本店所在地を管轄する地方裁判所を第一審の管轄裁判所とする。

契約書作成の注意点|強制執行認諾文言

10.強制執行認諾文言

金銭債務の履行を確保するためには、強制執行をしなければなりません。公正証書で契約し執行認諾約款を付ければ、裁判をしなくても、強制執行が可能となります。

例)第〇条(公正証書)

本契約は、強制執行認諾約款付きの公正証書とする。