遺産分割協議の流れと注意点

相続人を確定する
遺産分割協議は、相続人全員の参加が大原則です。相続人の一人でも欠いた遺産分割協議は無効です。相続人を確定するには亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍をもれなく取寄せます。これによって戸籍上の相続人が明らかとなります。

相続人の調査・確定


・胎児について

胎児は相続人となります。この場合、胎児が生れるのを待って協議することになります。なお、母親が共同相続人であれば、子と利益が対立するため、子の代理はできず、特別代理人を選任することとなります。

・行方不明者について

相続人のなかに行方不明者がいる場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任申立てを行い、選任された不在者財産管理人と、他の相続人全員が遺産分割協議をしていくことになります。

・未成年者について

相続人の中に 未成年者 がいるときは、未成年者の親権者が法定代理人として協議に参加することになりますが、その親権者も共同相続人である場合は、利益が相反することになりますから、このような場合は、家庭裁判所にその未成年者のために 特別代理人 を選任してもらって、その特別代理人が分割協議に加わることになります。

・意思能力が不十分な者について

意思能力が不十分な者がいる場合は、成年後見制度を利用します。手続きとしては、家庭裁判所にその者の法定代理人選任申立てを行い、選任された法定代理人が、意思能力が不十分な者に代わり他の相続人全員と遺産分割協議をしていくことになります。

 
相続財産を確定する−遺産の範囲


ある財産が被相続人の遺産なのかどうか、相続人の間でもめることがよくあります。この点について話し合いがつかなければ、家庭裁判所の審判や通常の民事訴訟で争われることになります。なお、遺産分割の対象となるのは、被相続人が有していた積極財産(プラスの財産)だけで、相続債務(マイナスの財産)は対象とはなりません。

遺産の評価をする・財産目録を作る
遺産分割協議を行うにあたっては、あらかじめ被相続人が残した遺産のすべてを洗い出し、財産目録を作ります。こうすれば話合いもスムーズに進みます。遺産分割の際の財産の評価は、分割の協議をする時点の時価(実勢価格)でするのが原則です。遺産の評価でとくに問題となるのは不動産です。とりわけ土地は路線価、固定資産評価額、公示価格、基準地価とかといわれるものがあり複雑です。もっとも、分割の対象になっている不動産をいくらに評価するかを、相続人の間で合意できればそれでもよいのです。相続の開始から現実に遺産分割するまでに相当な期間が経ち、その間に遺産の評価が大きく変動していることがありますが、現実に分割する時点で評価すれば問題ありません。

全員が分割内容に合意する
遺産分割協議は共同相続人全員の合意が必要です。この場合、必ずしも共同相続人全員が集まり合意しなければならないものではありません。相続人が遠方にいるなど、実際にはむつかしい場合があります。このような場合、例えば、相続人の1人が分割案を作って相続人の間を持ち回って承諾を得ることでもかまいません。
   
遺産分割協議書を作成する
全員の合意により協議が成立したときは、それを証する「遺産分割協議書」を作成します。遺産分割協議書は後日、不動産の登記や銀行預金などの名義変更をする際に必要となります。
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